大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和38(オ)544 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人本人の上告理由一、二について。

論旨は、原判決(その引用する第一審判決を含む、以下同じ)の民法四七四条二

項についての解釈を誤りであると主張し、債務者Dが反対の意思を表示しているの

に、弁済を有効と判断したことを非難する。しかし、弁済をなすにつき利害関係を

有する第三者は、債務者の意思に反しても弁済をなし得ること民法四七四条二項の

反対解釈上当然であるとした原判決の判断は正当である。所論は独自の見解であつ

て採るを得ない。

同三について。

論旨は、上告人はDに対しなお七万余円の債権を有するので、被上告人らの弁済

供託では不足であると主張する。しかし、所論債権の存在は原審で主張せず、した

がつてその審理判断を経ていない事項であるから、当審において判断する限りでは

ない。

同四について。

論旨は、原審の裁量に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難するものであつて、

採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 入 江 俊 郎

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裁判官斎藤朔郎は死亡につき署名押印することができない。

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

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